海苔からひもとく豊かな海 兵庫県明石市を味わう 海旅モニターツアー in 兵庫県明石市 開催しました!

【開催レポート】 一般社団法人海と食文化フォーラムは、2026年1月28日(水)〜29日(木)の2日間にわたって、兵庫県明石市を舞台に「海旅モニターツアー」の第2弾を開催しました。


海旅プロジェクトは、地域の「海と食」に焦点を当て、圧倒的な感動体験を通じて、学びや気づきを促す体験機会の創出を図り、食を入口にした社会課題や海洋文化の理解を深める学びの旅を設計することで、参加者が「海と人のつながり」を再発見して、次の行動へとつながる体験づくりを目指します。
第二弾の舞台は、明石海峡の速い潮に育まれた海を抱える兵庫県明石市。海苔の漁や加工、地域の食文化を題材に「海×食×旅」をテーマとしたモニタープランを設計しました。旅行業界関係者、食業界関係者、メディア関係者など計8名のモニター参加者が、明石ならではの “海と暮らす1泊2日” を体感しました。この取り組みは、次世代へ豊かで美しい海を引き継ぐために、海を介して人と人とがつながる“日本財団「海と日本プロジェクト」”の一環で実施しています。

【開催概要】

名称:「海苔からひもとく豊かな海」兵庫県明石市を味わう 海旅モニターツアー in 兵庫県明石市

開催日:2026年1月28日(水)~29日(木) ※一泊二日

開催目的:「海旅プロジェクト」を継続可能な現地の魅力を発信する旅コンテンツとして定着させるため、ご参加いただくモニターの皆様にご意見をいただきながら、海×食×旅というコンセプトで、地域と協業して海旅体験の付加価値を探る。

モニター参加者:旅行業界関係者、食業界関係者、メディア 計8名

行程:1日目

14:00  明石駅 集合

14:30  魚の棚商店街 まち歩き

15:45  オリエンテーション

18:00  夕食「海苔を味わい尽くすスペシャルコース」

20:30  解散

行程:2日目

6:30  明石浦漁協前到着

6:45  出航〜海苔の刈り取り現場見学

8:00  帰港~海苔の加工現場見学

8:45  海苔の美味しさを朝ごはんで実感する調理体験

10:30  明石酒類醸造見学 / 海苔を使ったお酒作り

11:30  振り返り会

12:30  終了

開催地・兵庫県明石市と「海苔」

兵庫県は、海苔の生産量が3年連続で全国1位を誇り、明石市は県内生産量の約4割を占める一大産地です。明石海峡の速い潮流と豊富な栄養塩に育まれた海苔は、香り・旨味・口どけに優れ、「明石のり」として高く評価されています。今回の海旅in明石では、この「海苔」にフォーカスしました。
「海苔」と兵庫県の「豊かな海」がどうつながっているのか。旅を通じて参加者が発見と気づきを得て、価値観の変容をもたらす、そんな時間を海旅では演出します。

本モニターツアーでは、この明石の海苔を切り口に、
・海の環境と栄養塩管理
・海苔漁の仕事や工夫
・海苔の食材としての魅力、可能性
 を多角的に学び、体験するプログラムを構成しました。

1日目:まちと海を知る

初日は、明石駅周辺に集合後、魚の棚商店街を散策。地元の食文化や暮らしに触れたのち、オリエンテーションを実施しました。オリエンテーションでは、地域の成り立ちや明石の漁業の特徴、海苔づくりの基本について解説が行われ、参加者は翌日の現場体験に向けて理解を深めました。夜は海苔を中心に地元食材を用いた夕食を囲み、食を通じて明石の海の恵みを味わいました。

2日目:現場で学び、味わう

2日目の早朝は、明石浦漁協の戎本組合長の操船で海に出て、摘み取りを行う「潜り船」を間近に見学。実際の収穫現場では、朝日を浴びながら行われる作業の迫力や、海の表情を間近で体感しました。帰港後は獲れたての生海苔をいただいて、参加者からも興奮の声が上がりました。

帰港後は海苔の加工場を見学し、摘み取った海苔がさまざまな行程を経て入札にかけられるまでの流れを見ることで、海苔という身近な食材がどうやって作られているか理解を深めました。その後は海苔を使った朝食づくり体験を実施。生産者の話を聞きながら、海苔のレシピや食べ方の工夫を学び、食材としての海苔の奥深さを味わいました。さらに、明石酒類醸造株式会社を訪問し、色落ち海苔を活用したスピリッツなど、地域資源を生かした取り組みについても理解を深めました。

参加者からは、新しい内川を作るために挑戦するキーパーソンの話に
「内川の概要を詳しく聞いてから川沿いを歩くと風景が全く違って見えた」(旅行業・男性・30代)
「内川をなんとかしたいという熱い思いが伝わってきた」(メディア関係・男性・50代)
「令和の漁師という感じで、漁師さんのイメージが変わった」(旅行業・男性・50代)
という声も。“人”を通して海まち・射水を知る貴重な時間となりました。

振り返り会で見えた成果と可能性

ツアーの最後には、参加者、主催者、漁業関係者、行政担当者が参加する振り返り会を実施しました。参加者からは、「ツアー前後で海苔に対する認識が大きく変わった」「産地や背景を意識して海苔を選ぶようにしたい」といった声が多く聞かれ、”海苔愛”の深まりが共通の成果として挙げられました。また、

・現場での収穫体験や海の風景が強く印象に残ったこと、それにより訪れた場所への意識や愛着の変化があったこと

・単なる観光ではなく、人生の学びにつながる「ラーニング・ジャーニー(学びの旅)」としての価値が高いこと

・「海苔×タコ」など地域資源を掛け合わせた商品化・ツアー造成の可能性

・「海苔の里親制度」といった継続的な関係づくりへの提案

など、今後の展開に向けた具体的な意見も共有されました。漁協関係者からは、「現場の空気を直接感じてもらうことの重要性」や「事実としての海の現状を正しく伝えていきたい」といった声が寄せられ、行政担当者からも、明石だけでなく瀬戸内海全体の環境再生に向けた発信や連携への期待が示されました。

今後の展望

海と食文化フォーラムでは、本モニターツアーで得られた知見や参加者の声をもとに、プログラム内容をさらに磨き上げ、教育旅行や一般向けツアーとしての展開を検討していきます。「海苔からひもとく豊かな海」という視点を通じて、地域の海の価値を伝え、次世代へとつなげていく本取り組みは、その一つのモデルとなりました。今後も “海と暮らすまちの映えない感動旅” を発信し、次世代へ豊かな海を引き継ぐ取り組みを進めてまいります。

豊かな海はノリに乗ってる証! 兵庫県明石市視察

【視察ブログ】こんにちは!出張大好きの世古(せこ)です!

今回は「海旅視察」の第四弾として兵庫県明石市に海旅プロジェクトのプロデューサーである富田さん(以下、富田P)が行ってきましたので、
世古が視察写真を見ながら、富田Pに質問をバシバシしながらその様子をお伝えします。

今回、世古は諸事情(※)で視察に連れていってもらえなかったので、嫉妬心から文調が荒くなる場合があります。

※諸事情⇒前回のブログで富田Pの表情イジリをしたため※
詳しくはコチラ

海旅プロジェクトとは今年から本格実施スタートする新規事業で、「海×食×旅」の新しい形を模索します!従来のガストロノミーツーリズムと一味違い、「海と暮らす街」のディープな日常を味わう旅・・・ 地元の食材の一番おいしい食べ方から、漁師さんおすすめのお店、実際に海に出て食材調達など、さまざまな方向から地元密着で「旅」を考えます。


“映えない”、それはありのままの日常。

“海と暮らすまち”の日常の中には、あなたにとっての非日常となる新たな発見と感動がある。

ここでしか味わえない「特別な食文化」「生業や生活の中に隠れた魅力」に出会う旅は、きっと忘れられない時間をあなたに刻む。

そして、この旅でしか知りえない「今起きている海の変化」への気づきも・・・

「知らないままでいたくない」海旅をあなたに。

海旅プロジェクト、始動します。

世古:まず一番はじめの訪問先から見てみましょう。

このフシギ装置はなんでしょう(これで抽選のガラガラをやったら面白そう)

富田P:ここは兵庫県漁連のり研究所で、この水車に網をまきつけて回すことで、水槽の中の海苔の胞子を網につけてるんです!はじめて見た光景で、海苔作りにこんな行程があるなんて知らなかったので、驚きでしたね。

世古:ほー。明石は海苔がウリなんでしょうか?

富田P:兵庫県は2022年から3年連続で海苔の生産量日本一になっていて、明石市ではその4割を生産しているそうです。

世古:今度はコチラのお写真です。

魚屋さんかと思ってよく見たら、商品がぜんぶ紙?ここは博物館?どんな展示なんでしょう。

富田P:ここは兵庫県水産技術センターの1階にある展示コーナーですね。魚屋さんを模したコーナーには地元の海で獲れる魚の写真が並んでいて、どんな魚が生息しているのか子どもたちが楽しく学べる仕組みになっています。

世古:ほうほう、、、パネル展示のほうはどうでしょう?

富田P:パネル展示には、地域全体で取り組んでいる「豊かな海」づくりの活動内容が紹介されています。「豊かな海」とは、海の生き物にとって必要な栄養分が適度にある状態の海を表す標語で、海が栄養不足にならないように、かいぼりや海底耕うんなどさまざまな取り組みをしています。

世古:なるほど、、、「きれいな海」ではなく「豊かな海」か。

たしかに「豊かな海」のほうが美味しそうですよね。

富田P:この「豊かな海」の取り組みが始まったきっかけというのが海苔の色落ちだったみたいで、海苔が海の栄養状態を測るリトマス紙のような役割を果たしているのが面白いですよね。明石浦の海苔もいただきましたが、パリッとして風味が豊かで本当に美味しかったな。

世古:どんどんいきましょう!これは明石浦漁港ですかね?

コンテナの中身はシラスですね!それからこれはいいサワラだなあ。

富田P:明石浦のサワラは「浦サワラ」という名前でブランディングされています。

刺身で食べると上品な甘みがあってとってもおいしいんです!

ちなみに、漁師さんがサワラに当てている機械は「フィッシュアナライザー」と言って、魚の脂肪率を瞬時に測ることができます。脂肪分10%以上の魚には赤タグ、5%以上には黄色タグがつけられて、そのまま競りにかけられます。

世古:「フィッシュアナライザー」でボクを計測したら、黄色タグをつけられそうです笑

やせ型なんでね!笑
オフィスのみんなも赤タグか黄タグなのかアナライズしちゃいたいなあ☆

富田P:つぎいきましょう!

世古:床が水浸しですけど、これは何が起きているんでしょう。

誰が水道を出しっぱなしにしたのか犯人捜しの話し合いをしているようにも見えます。

富田P:この写真は「活魚競り」の様子ですね!明石では、活かせるものは可能な限り活かした状態で競りにかけるのが昔からの伝統で、魚が水揚げされてから競りにかけられるまで、海水掛け流しの水槽に魚を入れて活かしておくんです。

競りに活魚がどんどん流れてくる様子は、活気があって迫力があります!

世古:競りの写真でしたか(恥)、確かに活気があって盛り上がっていそうですね。

世古:こちらは商店街かな?

タコやタイのイラストや海藻のような装飾がありますね。

明石焼きを食べたくなる雰囲気がプンプンします。

富田P:ここは、その名も「魚の棚商店街」です。魚の棚と書いて「うおんたな」と読むのが面白いですね。その名の通り、鮮魚店や練り物やさんなど魚にまつわるお店がたくさんあります。タコ煎餅もあれば、もちろん明石焼きのお店もたくさんあります。

地元の人に話を聞くと、それぞれ推しの明石焼きのお店があるみたいですね笑

世古:てか、そもそも明石焼きってなんでしたっけ?

富田P:明石焼きは明石市の名物で、たまご焼きの中にタコが入っていて出汁につけて食べるものなんですが、地元では「玉子焼き」という表記をされていたりするので、最初はなんでこんなに玉子焼き屋が多いんだろうって思ってました笑

富田P:ちなみに魚の棚商店街のマンホールには、タコや地元で獲れる魚のイラストが書いてあったりして、歩いているだけで楽しい商店街でした。明石はタコが名物とは聞いてましたが、本当にタコがたくさん売ってるんですよ。タコ煎餅も!

世古:このカラフルな編み物は明石名物のお土産なんでしょうか。そういえばまだ明石土産をもらっていませんね。どういうことでしょうか。

富田P:これはですね、魚網なんです。漁で使った魚網をアップサイクルしたり、漁具屋さんで仕入れた材料を使ったポーチを地元のデザイナーさんが作成していて、すごいかわいいですよね!スマホや財布入れに最適なサイズなので使い勝手がめちゃめちゃ良さそう。

3つくらい買ってきたので、一つ後であげます。

世古:えー、なにそれ絶対ほしい。あざーす!

そういえば、明石グルメはどんなものを食べたんですか?

富田P:タコ飯、寿司、鯛めし、明石鯛と浦サワラの刺身・・・最高です。

明石鯛は最高級ブランド鯛ですが、大袈裟じゃなく今まで食べた鯛で一番美味しかったなあ。身の食感や風味、油の甘み、噛めば噛むほど感動の味わいでした。

浦サワラも信じがたい美味しさで、それまでサワラといえば鍋の魚というイメージだったんですが、完全に印象が変わりました。この鯛めしに明石の海苔をクシャクシャにしてかけて食べるもの最高だったなあ。

世古:ずるい!

富田P:あとこのお寿司、赤身がないですよね?地元で獲れる魚で握られていて、この地元感もまた良くて。タコ飯はひつまぶしみたいな感じで薬味を入れたり、出汁でお茶漬けにしたり最後まで美味しくて楽しくて美味しいんです。

世古:明石浦やまぁ(明石行ってうらやましいの意)

たしかに、、、せっかく産地に行ったのに、輸入品や他県のモノを食べてることって多いと思うんですよ。その地でそこの地物を味わえるって素敵ですよね。

自分だけ良いものを食べてきて許せないので、最後に今回の海旅視察の総括をしてください(強制)。

富田P:今回は兵庫県の明石浦を視察させていただいて、「豊かな海」づくりの活動を漁業者と行政が一体になって取り組まれているお話を伺ったあとに、まさにその海で獲れたおいしいお魚を食べて、「学び」と「体験」がセットになった素晴らしい時間を過ごすことができました。これぞまさに海旅だなと思いました。

特に海苔の現場を見させてもらって、海苔の奥深さに触れることで自分の中に新しい世界が開いたような気がします。ぜひ皆さんにも体感してもらいたい!

世古:ありがとうございました!次回の視察では必ず世古も連れていきましょうね!

今回は海旅視察初の対談形式でお送りさせていただきました。

今後も海旅プロジェクトでは視察で見たこと、感じたこと、体験したことを今後のツアー作りや企画設計に役立てていきます!